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今夜の番組チェック


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   いやあ、ホントやっと公開ですよ。いままでさんざん嘘つきだの信じられないだの言われてきましたけどね、今回だけは早く仕上げて次回作にいきたかったです。
   去年の秋には出きるだろうと思ってたんだけど、「STRAY DOGS〜犬と月」が思いがけず、追加上映やロードショーになったので、追加シーン作ったりして12月までかかってしまったもんですから。
   普段は約束守るし、待ち合わせだって時間ちょうどにはやってくるし、部屋は整理整頓がいきとどいて、きちんとした性格なんですよねえ・・。ホント、あまりきちんとしてるもんだから、6畳一間のアパートに軽トラ5台分の荷物しまっているんですから。引越しするとき、手伝いに来ていた友達もびっくりしていた。捨てられないんですね、これが。
   物持ちはかなりいいですよ。30年前のドライヤーやら物心ついたときから使っている電気アンカ、保育園のときから使っている「サンダーマスク」と「ガッチャマン」のお弁当も全部現役なんですから。女は長持ちしないんだけど。

   さて「雨月」は初の時代劇作品。能が好きで、あの能楽がかっこいいと思い、映画にしてみました。原案は「安達が原」「雨月」「砧」からです。かなり砕けているので、元の話はほとんどわかりません。あくまでもここからインスピレーションがわいたといったところです。5ヶ月ほどの間に40以上の能舞台を見に行きました。
   ぼくもそんな玄人ではないのでわからず、寝てしまうこともありました。しかしわからなくても数をこなしてくるとなんとなくわかるもので、いまでは自分で能の仕舞を習いに行くほどになりました。金剛流です。恥ずかしくも横浜能楽堂で何度か発表会で舞台にも立ちました。
   あれふしぎなもんで、数日前まで順番もろくに覚えていなかったのに、本番では出来てしまうんですね。人間の集中力ってすごいなあと思いました。
   もともと役者だったので、久しぶりに舞台たちますと、こう・・体の奥、というか、しんからブワーッと、なんですか、湧き上がってくるものがあるんですね。
   よく年寄りの役者が足元も危ういのに、舞台に立つと急にシャンとして舞台に立つっていう話を聞きますが、あの気持ちがわかります。あれ、長いことやってるから、体が覚えてるんでしょうね。
   僕もあの大きな舞台(見た目ほど能舞台は大きくないんですが。おおまたで4、5歩も歩くと端から端にいってしまうんです。能舞台はどんだけ会場が広かろうが狭かろうが、舞台の広さは一緒なんですね)に立つと、急に体中の錆びが落ちるように体中がシャンとして舞台を舞うことができたのです。人間、たまには人前に出ないといけないと、篭ってばっかりいると錆び付いて動かなくなると、つくづく思いました。

   さてさてそんな映画「雨月」ですが、もちろん舞台と映像は違うわけで、能はそこにたたずんでいるだけで、いろいろなことを感じ取れるものですが、映像は二次元の世界なので、舞台のように、物事を立体的に感じることができない。そのままやっても能にはならない。あくまで映画の中で能の要素も取り入れるといったところです。見ていて「どこが能やねん」って思うかもしれません。
   なぜって能的表現ではなく、能的要素と世界観を取り入れた作品といったほうがいいかもしれません。
   能ってみんな静かにして、面つけて動いてんだか動いてないんだかわからないようなものと思っている人が多いですが、そんなことはない。妖怪と戦うスペクタクルや、歌舞伎の「勧進帳」の元ネタ「安宅」のようにサスペンスにとんだ作品もたくさんあるのです。もちろんアクションシーンだってあります。
   さあ、この作品がどう料理されてるか、ぜひ見てください。

・・・・・つづく